泣出なきいづ)” の例文
女子おなご太息といきに胸の雲を消して、月もる窓をひきたつれば、音に目さめて泣出なきいづ稚児おさなごを、「あはれ可愛かあいし、いかなる夢をか見つる。乳まいらせん」とふところあくれば、みてさぐるも憎くからず、「勿躰もつたいなや、 ...
軒もる月 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)