“なきだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
泣出58.3%
啼出25.0%
啼立8.3%
鳴出8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
泣出なきだしもしまいとつたから、ひさしぶりで、こちらも人間にんげんこゑきたくなつて、口元くちもとはなしてやると、あとをきさうにもしないのだ。よそてゐるやうだ。
蟋蟀こおろぎなどの啼出なきだした田圃側たんぼわき、それから柴車だの草刈男だのの通るさびしい林の中などを思出していた。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ヂュリ いや、あさぢゃ、あさぢゃ。はやいなしませ、はやう/\! 聞辛きゝづらい、蹴立けたたましい高調子たかてうしで、調子外てうしはづれに啼立なきだつるは、ありゃ雲雀ひばりぢゃ。雲雀ひばりこゑなつかしいとは虚僞いつはり、なつかしいひと引分ひきわけをる。
おもはず、かたからみづびたやうに慄然ぞつとしたが、こゑつゞけて鳴出なきだしたのはふくろふであつた。
月夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)