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なきだ
語句 | 割合 |
泣出 | 58.3% |
啼出 | 25.0% |
啼立 | 8.3% |
鳴出 | 8.3% |
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泣出しもしまいと
知つたから、
久しぶりで、こちらも
人間の
声が
聞きたくなつて、
口元の
手を
離してやると、あとを
拭きさうにもしないのだ。
眼は
他を
見てゐるやうだ。
蟋蟀などの
啼出した
田圃側、それから柴車だの草刈男だのの通る
淋しい林の中などを思出していた。
ヂュリ いや、
朝ぢゃ、
朝ぢゃ。
速う
去しませ、
速う/\!
聞辛い、
蹴立たましい
高調子で、
調子外れに
啼立つるは、ありゃ
雲雀ぢゃ。
雲雀の
聲は
懷しいとは
虚僞、なつかしい
人を
引分けをる。
思はず、
肩から
水を
浴びたやうに
慄然としたが、
聲を
續けて
鳴出したのは
梟であつた。