“なきた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
啼立33.3%
鳴立33.3%
哭立16.7%
泣立16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
道が人気の絶えた薄暗い木立際こだちぎわへ入ったり、線路ぞいの高い土堤どての上へ出たりした。底にはレールがきらきらと光って、虫が芝生に途断とぎれ途断れに啼立なきたっていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
白河しらかはあめふけに、鳴立なきたつてかはづる、はなかげへた、うまさうな饂飩うどんうもやめられない。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
乳母 こちのも其通そのとほりに平伏へたばって、泣面べそかいて、哭立なきたてゝぢゃ。たッしゃれ/\。をとこならたッしゃりませ。ひめためぢゃ、ヂュリエットどののためぢゃ、きさッしゃれ、たしませ。
見ると、小さなを、虫らしい餌を、親はくちばしくわえているのである。笊の中には、乳離ちばなれをせぬ嬰児あかんぼだ。火のつくように泣立なきたてるのは道理である。
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)