“嗄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
29.5%
しわが26.3%
しゃが17.9%
7.5%
かす5.2%
しはが3.5%
しわ2.6%
しゃ2.6%
から2.3%
しやが1.7%
しは0.3%
しわがれ0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは、驢馬が帰って来ながら、ありったけの声を振絞って、なに平気だ、なに平気だと、声がれるほどき続けているのである。
博物誌 (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
告白の最後には声がれてしまって、まるで、死にともない老婆が、阿弥陀如来の前で、念仏を唱えて居るような心細い声になった。
死の接吻 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
と船長がれた声でプッスリと云った。同時にの間とペタの頸筋近くに、新しい皴が二三本ギューと寄った。冷笑しているのだ。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
顔中一パイに湧き出した汗を拭いつつ、シャれた声でシャクリ上げシャクリ上げ泣く少女の背中と、若林博士の顔とを見比べた。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
戎橋河畔の新京阪電車の広告塔のヘッド・ライトが、東道頓堀の雑鬧が奏でる都会のれ声に交錯して花合戦の幕が切っておとされた。
大阪万華鏡 (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)
『あゝゝ。』といふ力無い欠呻が次の間から聞えて、『お利代、お利代。』と、れた声で呼び、老女が眼を覚まして、寝返りでもたいのであらう。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
彼はがれた低い声で、一大事を打ちあけるかのように、少佐の顔を見つめながら、こんな風に云うのであった。
偉大なる夢 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
がれ声であっても、美くしい声をもっている人を讃め、なおなおたくさんそういう人の出てくれることを願うべきではありますまいか。
地は饒なり (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
田舎のお祭によく見るやうな見せ物——大鱶、のぞき機関、活動写真、番台の上の男は声をして客を呼んでる。
父の墓 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
「その譯はね、若しあなたが嫌だと云つたら、私はどんな恐ろしいことをやり出すか分らないからなんです。」彼の聲はれてゐた。
「どなた?」と中からがれた女の声がした。私は一瞬間ほつとした。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
「どう致しまして、」と奥でた声がして、咳嗽がして、火鉢の縁をたたく煙管の音が重く響いた。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
もう此頃になると、山ははしいほど緑に埋れ、谷は深々と、繁りに隠されてしまふ。郭公は早く鳴きらし、時鳥が替つて、日も夜も鳴く。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)