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嗄
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ふりがな文庫
“
嗄
(
から
)” の例文
田舎のお祭によく見るやうな見せ物——
豹
(
ひよう
)
、
大鱶
(
おほふか
)
、のぞき
機関
(
からくり
)
、活動写真、番台の上の男は声を
嗄
(
から
)
して客を呼んで
居
(
ゐ
)
る。
父の墓
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
「一体どんな様子だね。」その声は声を
嗄
(
から
)
して叫ぶやうで、号令に疲れた隊長が、腹を立てゝ何か云ふやうに聞えた。己はちよつと不愉快に思つた。
鱷
(新字旧仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
子供は聲を
嗄
(
から
)
して一層烈しく、「いやあいやあ、あつち! あつち!」とひつくりかへる、それでも女はすたすたと、今度は後も見ずに歩いて行くんだ。
輝ける朝
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
「五銭? 一人前七銭宛くれていい、お前達がこねぇから、客が困るっていうんだ。それでわざわざ車を出して来たんじゃないか。」と、のどを
嗄
(
から
)
すような声で一人が言う。
黄昏
(新字新仮名)
/
水野葉舟
(著)
大阪に着くなり、行きあたりばったりに駅前の闇市のバラック街へ飛びこみ、食べるだけという条件で牛めし屋の下働きに住みこみ、鍋前に立つ合間に、声を
嗄
(
から
)
して客引きをした。
虹の橋
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
▼ もっと見る
病者は自ら胸を
抱
(
いだ
)
きて、
眼
(
まなこ
)
を
瞑
(
ねむ
)
ること
良久
(
ひさ
)
しかりし、
一際
(
ひときわ
)
声の
嗄
(
から
)
びつつ
化銀杏
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と声を
嗄
(
から
)
して見得も外聞もかまわず呼んでおりますが
些
(
ちっ
)
とも知れない。
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と、声を
嗄
(
から
)
し、
競
(
きそ
)
って呼びこみをする。
顎十郎捕物帳:22 小鰭の鮨
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
嗄
漢検1級
部首:⼝
13画
“嗄”を含む語句
皺嗄声
皺嗄
嗄声
咳嗄
嗄枯
嗄々
嗄聲
洒嗄
老嗄
薄嗄