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嗄
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しゃ
ふりがな文庫
“
嗄
(
しゃ
)” の例文
嗄
(
しゃ
)
がれ声であっても、美くしい声をもっている人を讃め、なおなおたくさんそういう人の出てくれることを願うべきではありますまいか。
地は饒なり
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
私は
嗄
(
しゃ
)
がれた声を張りあげて「ゆうかーん、ゆうかーん」と叫んだ。だけどもうその頃になっては誰も夕刊を必要としないといった風に行き過ぎた。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
と云い棄てて階段を
上
(
あが
)
ろうとすると、またもや同じ声が聞こえる。耳を澄ますと、それは
嗄
(
しゃ
)
がれた、
呻
(
うめ
)
く様な声で確かに書記の
居
(
お
)
る室から来るらしい。
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
すると助役は、首を
傾
(
かし
)
げて、一寸記憶を呼び起す様にしていたが、急にハッとなると、見る見る顔を引き歪めながら、低い、
嗄
(
しゃ
)
がれた声で、呻く様に
気狂い機関車
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
と云う、
嗄
(
しゃ
)
がれた
中
(
うち
)
に
痰
(
たん
)
の交じった、冷飯に砂利を
噛
(
か
)
む、心持の悪い声で、のっけに先ず一つくらわせた。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
嗄
(
しゃ
)
がれた娘の声は、聞くに忍びないようでした。セエラは甘パンをあと三つ娘にやりました。
小公女
(新字新仮名)
/
フランシス・ホジソン・エリザ・バーネット
(著)
襖
(
ふすま
)
の破けたとなりの
室
(
へや
)
では、亡母の
位牌
(
いはい
)
に灯明をあげたらしく、黄色い光が
洩
(
も
)
れて、やがてチーンと鐘が二つばかり鳴ると、父親の「お題目」を唱える
嗄
(
しゃ
)
がれた声がきこえてきた。——
冬枯れ
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
「先生」と、咳がとまってから、夫人は幾分か
嗄
(
しゃ
)
がれ声になって言いました。
印象
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
こんどは何か私に突っかかるような
嗄
(
しゃ
)
がれ
声
(
ごえ
)
だった。
菜穂子
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
嗄
漢検1級
部首:⼝
13画
“嗄”を含む語句
皺嗄声
皺嗄
嗄声
咳嗄
嗄枯
嗄々
嗄聲
洒嗄
老嗄
薄嗄