“黛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まゆずみ67.4%
まゆ20.9%
くろ4.7%
たい2.3%
いれずみ2.3%
すみ2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
吉原江戸町三丁目佐野槌屋のかかえ遊女まゆずみ、美貌無双孝心篤く、父母の年忌に廓中そのほか出入りの者まで行平鍋ゆきひらなべを一つずつ施したり
「そう……」と、さすがほっとまゆを夜空にいこわせた。星ばかりである。遠くには別府の火の手が海風にあおられているのが見えた。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三笠山は何か後暗うしろくらい事でもしたやうにくろずんだ春日の杜影もりかげに円い頭をすぼめて引つ込んでゐた。
無学なお月様 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
もっともコンナのはその中でも特別あつらえの一例だがね……呉モヨ子は、ふん夫人の心理を夢中遊行で繰り返すと同時に、その姉のたい夫人が
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
わたしうみそらた。かゞやごときは日本海につぽんかいなみであらう。鞍掛山くらかけやま太白山たいはくざんは、いれずみ左右さいうゑがいて、來日くるひヶ峰みねみどりなす額髮ひたひがみ近々ちか/″\と、おもほてりのするまで、じり/\と情熱じやうねつ呼吸いきかよはす。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
弟の腕には、牡丹ぼたんのような花が、碧黒あおぐろすみを入れられてあった。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)