“いれずみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イレズミ
語句割合
刺青46.2%
入墨23.1%
14.4%
文身13.5%
彫青1.0%
金印1.0%
1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
萬次はこと/″\しをれ返つてをります。これが筋彫の刺青いれずみなどを見榮にして、やくざ者らしく肩肘かたひぢを張つてゐたのが可笑しくなるくらゐです。
山城やましろ苅羽井かりはいというところでおべんとうをめしあがっておりますと、そこへ、ちょうえきあがりのしるしに、かお入墨いれずみをされている、一人の老人ろうじんが出て来て
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
かくて山城のカリハヰにおいでになつて、乾飯ほしいをおあがりになる時に、顏にいれずみをした老人が來てその乾飯を奪い取りました。
じいっとひとみらすと、大きな蜘蛛くもが、脚をいっぱいに伸して、奇怪な文身いれずみか何かのように、兄の頬にへばりついてるではないか。
青草 (新字新仮名) / 十一谷義三郎(著)
(いつか、勝則が、彫青いれずみを入れるなら、やっぱり龍を彫って、そのあしに百合の花を握らせる、なんて、いうとったことがあるが、……)
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
「そうそう、お前も同じ辰年じゃったなあ。実は、金さん、お前の彫青いれずみの真似してな、この龍、……見てくれ。に、花をつかんどる」
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
元々、彼は山東さんとうに古い地方官吏の子であるが、まだ一ぺんも東京とうけいは見ていなかった。それにしても、いちど冤罪むじつの罪でも兇状持の金印いれずみひたいに打たれた身が、どうして京師みやこの人中へ出られたろうか。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わたしうみそらた。かゞやごときは日本海につぽんかいなみであらう。鞍掛山くらかけやま太白山たいはくざんは、いれずみ左右さいうゑがいて、來日くるひヶ峰みねみどりなす額髮ひたひがみ近々ちか/″\と、おもほてりのするまで、じり/\と情熱じやうねつ呼吸いきかよはす。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)