“がまん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ガマン
語句割合
我慢84.3%
忍耐6.7%
辛抱3.4%
耐忍2.2%
堪忍1.7%
刺青0.6%
文身0.6%
我儘0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もうじっとしてていられないような気持ちになりました。でも、しばらくじっと我慢がまんしていますと、また同じ子供の声がするのです。
神様の布団 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
あるひは娘共むすめども仰向あふむけてゐる時分じぶんに、うへから無上むしゃう壓迫おさへつけて、つい忍耐がまんするくせけ、なんなく強者つはものにしてのくるも彼奴きゃつわざ乃至ないしは……
すべてい物には、税がかゝるものだと信じてゐる大阪人は、それでも黙つて辛抱がまんして、馬のやうに抜脚ぬきあしして、そのなかを歩き廻つてゐる。
吉里は小万に酌をさせて、一息に呑むことは飲んだが、酒が口一杯になッたのを、耐忍がまんしてやッと飲み込んだ。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
一本気で我執のかなり強そうだったお須磨さんは、努力の人で、あのおしきる力は極端に激しく、生死のどっちかに片附けなければ堪忍がまんできないに違いない。
松井須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
時々刺青がまんのたあやんと称する男が、五百個千個と電球を売りつけに来るのを安い値で買いとっていた。
(新字新仮名) / 織田作之助(著)
刺青がまんのたあやんが窃盗罪で警察の手に捕えられ、その事件に関聯した故買の嫌疑であった。
(新字新仮名) / 織田作之助(著)
と、後、先、そろって、大の男が、しかもからだ中、文身がまんを散らしているのが、一どきに、五間も飛び退いてしまう。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
あごをしゃくったが、その顎の長さ——この寒気に、尻ッ切れ半纒ばんてん一枚、二の腕から、胸から、太股一めん、青黒い渦のようなものが見えるのは、定めて雲竜の文身がまんでもしているらしく
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
ほん馬鹿々々ばか/\しいとつてはれほどのこと今日けふまでだまつてるといふことりますものか、あんま御前おまへ温順おとなすぎるから我儘がまんがつのられたのであろ、いたばかりでもはら
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)