“かに”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
87.1%
堪忍5.8%
可児2.9%
2.5%
寛恕0.8%
勘忍0.4%
耐忍0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
電光がすばやく射し込んで、ゆかにおろされてかにのかたちになっている自分の背嚢はいのうをくっきりらしまっ黒なかげさえ おとして行きました。
ガドルフの百合 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
何から何まで見透しでお慈悲深い上人様のありがたさにつくづく我折って帰って来たが、十兵衛、過日こないだの云い過ごしは堪忍かにしてくれ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
同家のあった美濃の国可児かに郡の郡名をとり菅沼可児彦と名づけたのもある。
故郷七十年 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
役人をめてから、実業界に這入つて、なにかにかしてゐるうちに、自然と金がたまつて、此十四五年来は大分だいぶんの財産家になつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
寛恕かにして頂戴よ」という優しい声が聴える。しかしその声の主はまだ来ないのであった。
耽溺 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)
ねえ、勘忍かにしておくれ。頼むから。………僕は苦しいんだ。
耐忍かにしておくれ、ねあたしだつて、何も酔興で、彼家へ嫁入つたといふのじやなしさ、お前さんも知つての通りな羽目になつて、よんどころなく、つひ……
もつれ糸 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)