“あの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
70.0%
阿能10.0%
安濃10.0%
5.0%
阿野5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ひそめあの御方の儀に付ては一朝一夕いつてういつせきのべがたしまづ斯樣々々かやう/\の御身分の御方なりとてつひに天一坊と赤川大膳だいぜんに引合せすなはち御墨付すみつきと御短刀を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「ござったろうかもねえもんだ。おれを忘れちゃ困る。その子を生んだお袖なざあ、おめえよりは、この阿能あの十蔵の方が、早くから目をつけていたもんだぜ」
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そういわれてみればこの辺りは伊賀、鈴鹿、安濃あのの山々のふところで、どっちを向いても山ばかりだし、その山のいただきには、真っ白な雪がある。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お浪は引止ひきとめ否々いや/\あの重四郎樣は兄樣のお師匠ししやうなれば此事父上の耳に入る時は元來もとより物固ものがたき父上ゆゑもし手荒てあらきことのありもせば兄樣に對し云ひわけなし又重四郎樣へもどくなり外に思案を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かここゝの身代にて八十兩位は我が百文の錢程にも思ふまじ何事も御主人の爲と思ひあの金八十兩を盜取ぬすみとらんと喜八が不※ふとむねうかみしはこれ災難さいなんもとゐなり夫より喜八は質物を我家わがや持歸もちかへりて吉之助を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
皇后のかしずきに、阿野あの中将のむすめ廉子やすことよばるる女性があった。廉子の美貌はいつか天皇のお眼にとまって、すぐ御息所みやすんどころの一と方となった。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)