“御息所”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みやすどころ74.2%
みやすんどころ19.4%
みやすみどころ3.2%
ミヤスドコロ3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中宮の母君の御息所みやすどころが何ともなしに書かれた一行か二行の字が手にはいって、最上の仮名字はこれだと心酔してしまったものです。
源氏物語:32 梅が枝 (新字新仮名) / 紫式部(著)
皇后のかしずきに、阿野あの中将のむすめ廉子やすことよばるる女性があった。廉子の美貌はいつか天皇のお眼にとまって、すぐ御息所みやすんどころの一と方となった。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
化物ばけもの分類ぶんるゐうちだい二の幽靈ゆうれいは、しゆとして人間にんげん靈魂れいこんであつてこれ生靈いきれう死靈しれうの二つにける。きながらたましひかたちあらはすのが生靈いきれうで、源氏物語げんじものがたりあをひまきの六でう御息所みやすみどころ生靈いきれうごときはすなはそれである。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
かの六条の御息所ミヤスドコロの恐怖などは、啻に道徳上の責任を思つた為のみではなかつたので、寧、我魂魄に対する二元的の感情であつたかと思ふのである。
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)