阿能あの)” の例文
賄賂わいろをとり損って仏頂顔の護送役と共に、文覚は伊勢国阿能あのの津から船で東国へ下った。遠江国天竜灘にさしかかったとき、海が俄かに荒れた。
「ござったろうかもねえもんだ。おれを忘れちゃ困る。その子を生んだお袖なざあ、おめえよりは、この阿能あの十蔵の方が、早くから目をつけていたもんだぜ」
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ああ、よかった。おっ母さん、阿能あのたちは、あそこにいたよ」
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
阿能あのは見つからない。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)