“あのひと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
彼女35.7%
彼人21.4%
14.3%
お柳7.1%
医師7.1%
料理番7.1%
良人7.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女あのひとは部屋に一人で眠ってはおられません、そして彼女あのひとのそばには砦のなかの者は一人もついておりません」
(新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
「そうよ。彼女あのひとの話は陰影がトテモ深いんですから、用心して聞かなくちゃ駄目よ。たといソンナ事をハッキリ仰言ったにしても、それあ嘘よ……キット……」
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
他事ほかぢやねえが、猪子で俺は思出した。以前もと師範校の先生で猪子といふ人が有つた。今日の御客様は彼人あのひととは違ふか。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「分かつてようございました。エ、彼人あのひとですか、たしか淡路あはぢの人だと云ひます。飯屋をして、大分儲けると云ふことです」と案内者は云うた。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
さうするとよけいあのひとは有頂天になるだらうから!⦆そしてこの気まぐれな美女は、もう自分の友達とふざけ散らしてゐた。
あたしはこんなに美しいんだもの! あのひとがどんなものにだつて、このあたしを見返るなんてことはないわ。
「月が変ったら、お柳あのひとの兄さんが田舎からそのはなしに出て来ることになってはいるんですけれどね。」
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
お葉は、もうどうする事も出来ぬ、改めて不意打でもされるものゝやうに、医師あのひとたちがよって来たなら、どんな事をされるか解らない。
青白き夢 (新字旧仮名) / 素木しづ(著)
いえ、この池のは、いつもお料理にはつかいませんのでございます。うちの旦那も、おかみさんも、お志の仏の日には、鮒だの、鯉だの、……この池へ放しなさるんでございます。料理番さんもやっぱり。……そして料理番あのひとは、この池のを大事にして、可愛かわいがって、そのせいですか、ひまさえあれば、黙ってああやって庭へ出て、池を覗いていますんです。
眉かくしの霊 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そして彼女は自分の良人のことを考えた。良人あのひとにはどうしてあんなことが云えるのだろう。なんぼなんでもあんまり酷い——。
初雪 (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
「あたしは煖房が欲しいのだ。どうあっても据えつけさせてやる。あたしは厭ッてほど咳をしてやろう。そうすれば、良人あのひとだって思い切って煖房を据えつける気になるだろう」
初雪 (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)