“那(あの)” の例文
お浪は引止(ひきとめ)否々(いや/\)那(あの)重四郎樣は兄樣のお師匠(ししやう)なれば此事父上の耳に入る時は元來(もとより)物固(ものがた)き父上ゆゑ若(もし)や手荒(てあら)きことのありもせば兄樣に對し云ひ譯(わけ)なし又重四郎樣へも氣(き)の毒(どく)なり外に思案を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
詫(かこ)ち爰(こゝ)の身代にて八十兩位は我が百文の錢程にも思ふまじ何事も御主人の爲と思ひ那(あの)金八十兩を盜取(ぬすみとら)んと喜八が不※(ふと)胸(むね)に浮(うか)みしは是(これ)災難(さいなん)の基(もとゐ)なり夫より喜八は質物を我家(わがや)へ持歸(もちかへ)りて吉之助を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
室町(むろまち)三丁目番小屋の前に忘(わす)れ置たる由汝(おのれ)が盜(ぬすん)だか但しは同類(どうるゐ)の手から請取たかと糺(たゞ)さるゝに盜賊は空嘯(そらうそぶ)いて一向存じ申さず殊に那者(あのもの)は見た事もなき人なりと云九助は大いに急立(せきたち)全く那(あの)者が草鞋(わらぢ)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)