“かんじょ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
寛恕48.3%
漢書20.7%
官女10.3%
緩徐6.9%
勘定3.4%
宦女3.4%
緩舒3.4%
閑所3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二年も前からの旧約をお待ちくだすった寛恕かんじょの手前にも、ぼくは自分の健康ばかり言い訳にいっていられない気持になり
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
漢書かんじょ』には「蘭ハ香シキヲ以テ自ラ焼クナリ」と書き、『西京雑記』には「漢ノ時池苑ニ蘭ヲ種ヱテ以テ神ヲ降シ或ハ粉ニ雑ヘテ衣書ニ蔵メヲ辟ク」
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
読む時間のない時は、そっと自分のへやへ持って来て、残らず眼を通した。私の眼は長い間、軍服を着た乃木大将と、それから官女かんじょみたような服装なりをしたその夫人の姿を忘れる事ができなかった。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
数学者や物理学者にとっては速度は緩徐かんじょに対立するものではなく、熱は寒さに対立するものではない。
由「閑静なものだね……やア勘定かんじょ幾許いくらになるえ」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
マホメには善良な点がある。天女の宮居みやい宦女かんじょの楽園を発明した者に敬意を表すべしである。牝鶏小屋めんどりごやで飾られてる唯一の宗教たるマホメット教に、敬意を表しようではないか。
これも、一方に結晶体の原子格子げんしごうしの一小部分を考え、他方に液体の分子集合の緩舒かんじょな状態を考えれば、ある度まではあたっていると言われる。
ルクレチウスと科学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
当時わたくしは名古屋の閑所かんじょに住み、その庭のかなめもちとどうだんの葉をていねいに写生した。うち忘れた頃それが晶子夫人の歌集「心の遠景」の表紙と其紙函との装飾に用ゐられた。
本の装釘 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)