漢書かんじょ)” の例文
漢書かんじょ匈奴伝きょうどでんには、その後、李陵の胡地でもうけた子が烏籍都尉うせきといを立てて単于とし、呼韓邪こかんや単于ぜんうに対抗してついに失敗した旨が記されている。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
漢書かんじょ』には「蘭ハ香シキヲ以テ自ラ焼クナリ」と書き、『西京雑記』には「漢ノ時池苑ニ蘭ヲ種ヱテ以テ神ヲ降シ或ハ粉ニ雑ヘテ衣書ニ蔵メヲ辟ク」
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
『詩経』の国風関雎こくふうかんしょの序に、心にある間を志となし、言に発したのを詩となすというのや、『漢書かんじょ』の芸文志げいもんしに言をじゅするのを詩というとあるなどがそれである。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
漢書かんじょ』に、「哀帝建平二年、彗星の出ずるありしに、当時王莽おうもう纂国さんこくの兆しとなせり」『後漢書』に
妖怪学 (新字新仮名) / 井上円了(著)
昨日は漢書かんじょの七図漢にそむける事を講じきかせたりと答えもうす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
漢書かんじょ』哀帝建平二年、王莽おうもうが漢室を奪ったときに彗星すいせいが現出し、『後漢書』安帝永初二年正月、大白星昼現れたるは、とう氏盛んなりたる兆しなりといい、また『続漢書』に
妖怪学一斑 (新字新仮名) / 井上円了(著)
昏倒こんとうした蘇武に対する胡毉こいの手当てというのがすこぶる変わっていた。地を掘ってあなをつくり熅火うんかを入れて、その上に傷者を寝かせその背中をんで血を出させたと漢書かんじょにはしるされている。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)