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かんぢゃう
悉く
聽き、
悉く
視て、さて
後に
最ち
價値のあるのを
取らッしゃれ。
熟と
觀らるゝと、
女も
其一人として
數には
入ってゐても、
勘定には
入らぬかも
知れぬ。さゝ、一しょにござれ。
おゝ、そんな
風に
勘定したら、また
逢ふまでには
予は
老年になってしまはう!
ヂュリ
内實の十
分な
思想は、
言葉の
花で
飾るには
及ばぬ。
算へらるゝ
身代は
貧しいのぢゃ。
妾の
戀は、
分量が
大きう/\なったゆゑに、
今は
其半分をも
計算することが
出來ぬわいの。