“老年”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
としより67.6%
とし14.7%
らうねん8.8%
ろうねん5.9%
としばえ2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは緑色の衣を着て長い白髪しらがを肩へ垂れた老年としより妖婆ようばが輪から離れ、朽木の切り株へ腰をかけ悲しそうに泣き出したからである。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「この老年としになって——このあるまじき世のさまを見ようとは……」月輪公つきのわこうは老いた。一夜のうちに白髪になったかと思うばかりに。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ミハイル、アウエリヤヌヰチはもとんでゐた大地主おほぢぬし騎兵隊きへいたいぞくしてゐたものしかるに漸々だん/\身代しんだいつてしまつて、貧乏びんばふし、老年らうねんつてから、つひ郵便局いうびんきよくはひつたので。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
実際じっさいひさしいあいだの心労しんろう老年ろうねんに、この最後さいご困苦こんくくわわって、かれはもう自分をささえる力をうしなっていた。自分でもどれほどひどくなっているか、かれは知っていたろうか。
尋ねるうちさいはひ小川町にて其頃評判の御殿醫てんい武田長生院方たけだちやうせいゐんかたに人の入用ありときゝ口入くちいれの者に頼みて此處ここに住込ける此長生院と申は老年としばえいひことに名醫のきこえあれば大流行おほはやりにて毎日々々公私こうしの使ひ引も切らず藥取の者其外門前にいち
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)