“情熱”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じょうねつ30.0%
じやうねつ30.0%
イムパツシヨンド10.0%
パシオン10.0%
パッション10.0%
パトス10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かれは、勇気ゆうき情熱じょうねつもなければ、なまなかの良心りょうしんは、ただみずからを不愉快ふゆかいにするばかりで、ようのないものだとさとりました。
考えこじき (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたしうみそらた。かゞやごときは日本海につぽんかいなみであらう。鞍掛山くらかけやま太白山たいはくざんは、いれずみ左右さいうゑがいて、來日くるひヶ峰みねみどりなす額髮ひたひがみ近々ちか/″\と、おもほてりのするまで、じり/\と情熱じやうねつ呼吸いきかよはす。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ミルトンは情熱イムパツシヨンドを以て大詩人の一要素としたり。深幽と清楚せいそとを備へたるは少なからず、然れどもまことの情熱を具有するは大詩人にあらずんば期すべからず。
情熱 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
我等おまへを接唇くちづける、穏やかに人魅する情熱パシオンよ。
彼は日頃口癖のように支那は彼の道楽ホッビイだが日本は彼の情熱パッションだと呼号している男である。殊に当時は上海へ引越し立てだったそうだから、余計日本の思い出が懐しかったのに違いない。
上海游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その所謂情熱パトスの噴出するがままに、(或いは、情熱とは、相手の立場を無視する事かも知れませんが)
人間失格 (新字新仮名) / 太宰治(著)