“嶮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けわ64.2%
けん20.5%
けは9.6%
けわし1.7%
けはし1.7%
さか0.9%
さが0.9%
こゞ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼のそんな感情の鬱積やけわしさも、いまのような気まかせなパリのアパルトマン暮しの中でおだやかに溶け去っているように見える。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
その天空に浮遊するかの如き、けんにして美なる林道を「天の浮橋」と呼ぶそうであるが、何よりも喬木林の陰森さにおどろかされる。
不尽の高根 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
この坂の中けはしさのいたく破るゝ處より、一の日輪世に出でたり——あたかもこれがをりふしガンジェより出るごとく 四九—五一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
が、もう目貫めぬきの町は過ぎた、次第に場末、町端まちはずれの——と言うとすぐにおおきな山、けわしい坂になります——あたりで。
雪霊記事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
が、目貫めぬきまちぎた、次第しだい場末ばすゑ町端まちはづれの——とふとすぐにおほきやまけはしさかります——あたりで。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
此の山すべて旅人に一夜をかす事なしとかたる。いかがはせん。さすがにも老の身のさかしき山路をしがうへに、事のよしを聞きて大きに心二二みつかれぬ。作之治がいふ。
さがしい人心の世でもあつたと覚えるのは、史上に盗の多いので気がつく。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
アンデスの巖根いはねこゞしき山のの鋭どき目かもコンドルの目は
河馬 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)