“天嶮”の読み方と例文
読み方割合
てんけん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どうしても、寄手に際限ない出血の犠牲を払わせなければ、足もとへも寄せつけない天嶮てんけんと最善の戦備をも持っていたのだった。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「濫りに、大砲などを鋳造して、幕府のとがめを受けるなど、愚の頂上だ。薩摩には、天嶮てんけんがある。誰が、入れるものか」
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
上杉氏が築いた神指城は平城で、天嶮てんけんの要害ではなかった、廃棄されて久しい今では、ただみる平凡な田園だった。
討たせてやらぬ敵討 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)