“嶮路”の読み方と例文
読み方割合
けんろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれど途中に、呉の蒋欽しょうきん、周泰の二将が、嶮路けんろやくして待っていた。河辺にたたかい、野にわめきあい、闇夜の山にまた吠え合った。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
提灯の火影に照らして、くらき夜道をものともせず、峻坂しゅんはん嶮路けんろおかして、目的の地に達せし頃は、午後十一時を過ぎつらん。
黒壁 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
案内は白衣にへいさゝげて先にすゝむ。清津きよつ川をわたりやがてふもとにいたれり。巉道さんだうふみ嶮路けんろに登るに、掬樹ぶなのき森列しんれつして日をさへぎり、山篠やまさゝしげりてみちふさぐ。