“けわし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
嶮57.1%
嶮岨14.3%
峭14.3%
険14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これまでは、内浦で、それからは半島の真中(まんなか)を間道越(ごえ)に横切って、——輪島街道。あの外浦を加賀へ帰ろうという段取になると、路が嶮(けわし)くって馬が立たない。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
文角鷲郎もろともに、彼の聴水が教へし路を、ひたすら急ぎ往くほどに、やがて山の峡間(はざま)に出でしが、これより路次第に嶮岨(けわし)く。荊棘(けいきょく)いやが上に生(お)ひ茂りて、折々行方(ゆくて)を遮(さえぎ)り。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
少しは路の嶮岨(けわし)けれど、幸ひ今宵は月冴えたれば、辿(たど)るに迷ふことはあらじ。その間道は……あれ臠(みそな)はせ、彼処(かしこ)に見ゆる一叢(ひとむら)の、杉の森の小陰(こかげ)より、小川を渡りて東へ行くなり。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
それから富来(とぎ)、増穂(ますほ)、剣地(つるぎじ)、藤浜、黒島——外浜を段々奥へ、次第に、巌(いわ)は荒く、波はおどろになって、平(たいら)は奇に、奇は峭(けわし)くなるのだそうで。……可心はこの黒島へ出たのです、穴水から。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
眼を険(けわし)くして叫んだ。私を設営隊の新兵とでも思ったのだろう。
桜島 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)