“あぶな”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アブナ
語句割合
危76.8%
危険11.0%
浮雲5.5%
危險2.4%
危篤1.2%
危殆0.6%
危懼0.6%
危難0.6%
殆0.6%
険0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
で、どこまで一所になるか、……稀有(けう)な、妙な事がはじまりそうで、危(あぶな)っかしい中(うち)にも、内々少からぬ期待を持たせられたのである。
革鞄の怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
危険(あぶな)いとも、恐ろしいとも何とも感じないまま船橋(ブリッジ)の上から見下ろしていたものだ。恐らく側に立っていた船長も同様であったろうと思う。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
失ひたるは止事を得ず怪我(けが)のなかりしが幸ひなり實に浮雲(あぶな)き事成しと語りつ聞つ兩人は道を急ぎて辿りけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「彼所(あすこ)がもう少(すこ)し廣(ひろ)いと可(い)いけれども」と危險(あぶな)がるので、よく宗助(そうすけ)から笑(わら)はれた事(こと)があつた。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「金ちゃん、紋也さんが危篤(あぶな)いんだよ」
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「うむ、待て、危殆(あぶな)い! 待てと言ったら待て!」と、小平太は狼狽(うろた)えながら、その手を振り放そうとした。
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
「そうだ、兄が本当に主家を憂うる真心から、ああ言って俺に迫ったのなら、俺はこのまま兄の言うことを聞いて、同志を裏切るような気になったかもしれない。危殆(あぶな)い、本当に危殆(あぶな)いところだった」
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
鬱然とした危懼(あぶな)さがまたあって、まだ何かありはしないか、ありはしないかと、全身の毛が一本一本逆立ってゆくような焦だたしさを覚えてくると、はしなく眼に止まったのは
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「氣をつけないと危難(あぶな)いぞ!」と、徳二郎は上から言つた。
少年の悲哀 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
「あれ、お殆(あぶな)うございますよ。さうして大相召上つてゐらつしやるやうですから、ともかくもお俥でお出(いで)あそばしまし」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
と男はいうと彼女の手首を掴(つか)まえて背を向けると両手で彼女の足を抱いて歩き出した。母は男の背の上で「険(あぶな)い険い。」と笑い声でいった。
火 (新字新仮名) / 横光利一(著)