“けんそ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
嶮岨62.2%
険阻18.9%
険岨10.8%
險阻2.7%
倹素2.7%
堅粗1.4%
嶮阻1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その北は遠眼鏡スパイグラース山の傾斜した南の肩に接し、南の方へ向ってはまた隆起して、後檣ミズンマスト山と言われているごつごつした嶮岨けんそな高地になっていた。
車は交叉点を横切ると、速力を緩急するたびに乗客を投付けたり、錐揉きりもみの様にしたりしては走り続けた。恰度ちょうど険阻けんそを行く様に波打ったり傾いたりした。
乗合自動車 (新字新仮名) / 川田功(著)
関所で駕籠乗物の用意をするというのを謝絶ことわって、やはり馬で行きました。険岨けんそな道へかかったら馬から下りて歩くと言って出て行きました。
大約おほよそみち四五里しごりすゝんだとおもところからやま益々ます/\ふかくなり、みちはだん/\と險阻けんそになつたが、元氣げんきなる武村兵曹たけむらへいそうは、んでも日沒ひぐれまでには二十以上いじやうすゝまねばならぬといさつ。
およそ、お城普請ぶしんには、三つの法がある。第一が秘速ひそく。秘密に迅速ということである。第二には堅粗けんそ、堅固にして粗なるもよしということである。装飾や美観は泰平になってからやれば宜しい。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ソコで色々な策士論客忠臣義士が躍気やっきとなって、上方かみがたの賊軍が出発したから何でもれは富士川ふじがわで防がなければならぬとか、イヤうでない、箱根の嶮阻けんそよっ二子山ふたこやまの処で賊を鏖殺みなごろしにするが
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)