“蹈込”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふみこ57.1%
ふんご28.6%
ふみこみ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
草原の草を縛り合わせて通りかかった人をつまずかせたり、田圃道に小さな陥穽おとしあなを作って人を蹈込ふみこませたり、夏の闇の夜に路上の牛糞ぎゅうふんの上に蛍を載せておいたり
重兵衛さんの一家 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
何かは堪らむ避くる間足らず左の耳を殺ぎ落され肩先少し切り割かれしが、仕損じたりと又蹈込ふんごんで打つを逃げつゝ、抛げ付くる釘箱才槌墨壺矩尺かねざし利器えものの無さに防ぐ術なく
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
徳川家康とくがわいえやす(従五位上侍従このとき三十一歳)は紺いろにあおいの紋をちらしたよろい直垂ひたたれに、脛当すねあて蹈込ふみこみたびをつけたまま、じっと目をつむって坐っていた。
死処 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)