“蹈襲”の読み方と例文
読み方割合
とうしゅう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
全篇を活動せしむるにるほどの戯曲的出来事だと深く興味を覚えたので、今その趣向そのままを蹈襲とうしゅうしたのである。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
後日春琴が琴曲指南の看板をかかげ弟子を取るようになってから稽古振けいこぶりの峻烈しゅんれつをもって鳴らしたのもやはり先師の方法を蹈襲とうしゅうしたのであり由来する所がある訳なのだが
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
私に区域を引き継いでくれた先輩の方法をそのまま蹈襲とうしゅうしていたのである。配達の始まる地点は茶屋町通りの終るところで、ちょうど揚屋町の非常門の外にあたっていた。
安い頭 (新字新仮名) / 小山清(著)