“掲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かか58.3%
かゝ18.5%
か12.0%
あ2.8%
の1.9%
かかぐ0.9%
から0.9%
かゝげ0.9%
けい0.9%
だ0.9%
で0.9%
ひっさ0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と云ふ詩なぞを掲(かか)げてゐるが、此れ等は何処となく、黙阿弥劇中に散見する台詞(せりふ)「今宵(こよひ)の事を知つたのは、お月様と乃公(おれ)ばかり。」
虫干 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
そして二枚(まい)の大畫(たいぐわ)(今日(けふ)の所謂(いはゆ)る大作(たいさく))が並(なら)べて掲(かゝ)げてある前(まへ)は最(もつと)も見物人(けんぶつにん)が集(たか)つて居(ゐ)る二枚(まい)の大畫(たいぐわ)は言(い)はずとも志村(しむら)の作(さく)と自分(じぶん)の作(さく)。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
類品(るゐひん)は他(た)より出(い)でたれど此所(ここ)に掲(か)げたるものは武藏荏原郡大森貝塚より出でたるなり。骨器の類は此他種々有(あ)れど煩(はん)を厭(いと)ひて記(しる)さず
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
彼は堂の棟木(むなぎ)に掲(あ)げてある古弓を外(はず)して、小脇に持った。すべてが前から手順がついているように運ばれてゆく。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ほんの教育雑誌のようなものに掲(の)ったものですから、論文も、名も出ないでしまって、残念だからって、一生懸命に遣ってますの。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
富士見町は武家屋敷のみにして怪し気なる女師匠は麹町三丁目辺町家の間にありしのみなりとぞ。明治十六年酔多道士(すいたどうし)の著(あらわ)せし『東京妓情』には麹町の名を掲(かかぐ)るのみにして明に所在の地を示さず。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「痒(かゆ)い痒いと思ったら、こんなに食いからかいて」とお種は単衣(ひとえ)の裾(すそ)の方を掲(から)げながら捜してみた。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
彼が生涯の梗概は吾人既に之を掲(かゝげ)たり。要するに彼は漢学者なり、然れども彼は日本人なり。彼は日本人として日本の英雄を詠ぜり。日本人として日本の歴史を書けり、彼は感情に於て歴史的なり。
頼襄を論ず (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
深くば則ち厲(れい)し、淡くば則ち掲(けい)すと。子曰く、果なるかな、これ難きことなしと。——憲問篇——
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
そのまん中の処に掲(だ)してある特種らしい三段抜きの大きな記事が、私の眼に電気のように飛び付いて来た。
縊死体 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
兇器は今、署へ押収してあるが、新聞にも掲(で)ている通りこの机の上に在った鋭い、薄ッペラな両刃(もろは)のナイフだよ。僕もその死骸に刺さっとる実況を見たがね。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
平馬は血刀を掲(ひっさ)げたまま茫然となっていた。
斬られたさに (新字新仮名) / 夢野久作(著)