トップ
>
費
>
かか
ふりがな文庫
“
費
(
かか
)” の例文
そんなら銭の
費
(
かか
)
らん研究法をしなくてはならんが、其には自分を犠牲にして解剖壇上に乗せて、解剖学を研究するより外仕方がない。
予が半生の懺悔
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
私は今挙げたような造営物の維持を助けている——それだけでも随分
費
(
かか
)
りますよ。暮しの立たない者はそこへ行くが可いのさ。
クリスマス・カロル
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
それに、もう一つ法水さん、永い間
費
(
かか
)
って自然科学が征服したものと云うのが、カバラ教や
印度
(
インド
)
の
瑜伽
(
ユカ
)
派の魔術だけに過ぎないと云うこともね……
聖アレキセイ寺院の惨劇
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
ところが、その原平内も武運つたなく、海上で風浪に
遭
(
あ
)
い、そのため日数も
費
(
かか
)
って、彼が毛利家へ着いたときは、中国の大機すでに決した後だったのである。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「え。かなり
費
(
かか
)
つてゐるんですが、しかし大したことはありませんよ。さう玉がよくござんせんからね。」
蒼白き巣窟
(旧字旧仮名)
/
室生犀星
(著)
▼ もっと見る
さうしないと不安心だからねえ。いくらでも可いんです。屹度返します、僕は君、今日迄三晩共
社
(
やしろ
)
に泊つて来たんです。木賃宿に泊つてもいくらか
費
(
かか
)
るからねえ。
葉書
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
なるたけ時日の
費
(
かか
)
りそうな、むずかしい扇を、でたらめに考え出した。扇が、例の扇箱に納められて、吉良から下げられない前に、美濃守は、役目を解かれるに相違なかった。
元禄十三年
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
ただもう軽い
浮
(
う
)
ッかりした虚栄心に駆られて、画家になりたいというような気を起こす人も大分あるようですが、一人前になるまでには長い年月もいることだし、それには相当の資力も
費
(
かか
)
るし
画道と女性:――喜久子姫御用の「春秋屏風」その他――
(新字新仮名)
/
上村松園
(著)
水を飲みに行つたと噂をされた位、美事な彫物であつたが、之も歩兵が
射出
(
うちだ
)
した鉄砲の為に、焼かれてしまつた、其れから中堂、此の中堂は金が
費
(
かか
)
つて居た、欄干は総朱塗で、橋があつて之を天馬
橋
(
ばし
)
下谷練塀小路
(新字旧仮名)
/
正岡容
(著)
鉄道はある、が地方のだし、大分時間が
費
(
かか
)
るらしい。
灯明之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「家の
生活
(
くらし
)
は、いくら
費
(
かか
)
るんですよ。」
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
ゆっくりしようよ支倉君、あの日本で一番不思議な一族に殺人事件が起ったのだとしたら、どうせ一、二時間は、予備智識に
費
(
かか
)
るものと思わなけりゃならんよ。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
信長の着用する
蜀江
(
しょっこう
)
の小袖の袖口につかう
金縒
(
モール
)
を捜すため、京都中を
奔走
(
ほんそう
)
してようやく適当な品を見出したというほど、金力と人力がそれまでには
費
(
かか
)
っていたものである。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
加之
(
のみならず
)
、
年老
(
としと
)
つた両親と、若い妻と、妹と、生れた許りの
女児
(
をんなのこ
)
と、それに渠を合せて六人の家族は、いかに生活費の
費
(
かか
)
らぬ片田舎とは言へ、又、
倹約家
(
しまりや
)
の母がいかに
倹
(
しま
)
つてみても
足跡
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『中学も卒業せずに南米に行つたつて奈何なるもんか。それに旅費だつて大分
費
(
かか
)
る。』
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「この一巻を始めから唱えていたとすると、此処迄に何分位
費
(
かか
)
りますね?」
後光殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
唯
(
たつた
)
一本の銚子に一時間も
費
(
かか
)
りながら、東京へ行つてからの事——言葉を
可成
(
なるべく
)
早く改めねばならぬとか、二人がまだ見た事のない電車への乗方とか、
掏摸
(
すり
)
に気を付けねばならぬとか
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
ところで、至誠
神
(
かみ
)
に通ずなんてえ言葉は、ありゃ嘘だ。俺は、無法神に通ずといいたいね。ジメネスが、一年も
費
(
かか
)
ってやっとゆけた道を、俺は、ズブズブ沼土を踏みながら十日で往ってしまったよ。
人外魔境:05 水棲人
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
『何もその銭金の
費
(
かか
)
る
事
(
こつ
)
で無えのだ。
私
(
わし
)
は
其麽
(
そんな
)
者
(
もの
)
で無え。自分で宿料を払つてゐて、一週間なり十日なり、
無料
(
ただ
)
で近所の人達に聞かして上げるのだツさ、今のその、有難いお話な。』
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『それどころぢやない、花道ばかりで何年とか
費
(
かか
)
るさうだ。』
散文詩
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『それどころじゃない、花道ばかりで何年とか
費
(
かか
)
るそうだ』
火星の芝居
(新字新仮名)
/
石川啄木
(著)
費
常用漢字
小5
部首:⾙
12画
“費”を含む語句
費用
入費
浪費
冗費
消費
旅費
費消
費府
濫費
小費
物費
無駄費
経費
出費
生計費
失費
諸入費
徒費
放蕩費
金費
...