“濫費”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
らんぴ89.3%
むだづかい10.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それにしても私はこの為めに何んなに心を濫費らんぴしたらう。何んなに心の弱小者になつて了つたらう。何も彼もそのために引繰り返された。
心の階段 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
外から見かけたこの貧寒さを取りけるためには、少なからざる虚栄心の濫費らんぴをしなければ西欧に追っつけるものではなかった。
厨房日記 (新字新仮名) / 横光利一(著)
時には富豪のように散じ、時には貧者のように貯えて、愛惜おしみ濫費むだづかいの別が見えないのであります。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
自然がかくばかり細かな用意をもって、倹約しまつして物を使っているのに、この木の芽の塩っぱい匂は、あまりに濫費むだづかいに過ぎ、あまりに一人よがりに過ぎはしないだろうか。
艸木虫魚 (新字新仮名) / 薄田泣菫(著)