“柴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しば93.5%
さい6.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
貧弱な船に刈ったしばを積んで川のあちらこちらを行く者もあった。だれも世を渡る仕事の楽でなさが水の上にさえ見えて哀れである。
源氏物語:47 橋姫 (新字新仮名) / 紫式部(著)
まず朱然しゅぜんは、かやしばの類を船手に積み、江上に出て風を待て、おそらくは明日のうまの刻を過ぎる頃から東南の風が波浪を捲くだろう。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それを仰ぎながら李逵は心から快哉かいさいを叫んだ。——ああこれで俺の過失もさいの大旦那の一命だけは拾って幾分かはまずつぐない得た、と。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
魯に在って遥かに衛の政変を聞いた孔子は即座に、「さい(子羔)や、それ帰らん。ゆうや死なん。」と言った。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)