“柴折戸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しおりど92.7%
しをりど7.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
(蓮月、土間に降り轆轤台に向う。青年せん方なく立上り庭へ降り、柴折戸しおりどより去らんとして、今蓮月より与えられたる短冊を読む。)
ある日の蓮月尼 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
と、思うと、柴折戸しおりどのところから、四辺をうかがって、おどおどとした姿で、忍び込んだ自分の滑稽さを想い浮べて、腹が立ってきた。
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
何處から現はれたか、小腰を屈めたのは冷たい美しい女中、雪洞ぼんぼりを左手に移して、離屋の柴折戸しをりどをそつと開けました。
玄關からは上らずに柴折戸しをりどを潜つて庭へ這入ると、鼈甲の大きな老眼鏡をかけた父は白髯しらひげを撫でながら、縁側の日當りに腰をかけて唐本たうほんを讀んで居られたが、自分の姿を見ると、何より先に
新帰朝者日記 拾遺 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)