“まがき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
88.1%
3.0%
真垣3.0%
2.0%
籬落2.0%
妓樓1.0%
曲木1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たとえば相愛する女と月白く花咲けるまがきに相擁して、無量の悦楽を感じたとする。このときの情緒そのものが大なる目的ではないか。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
じつけられた辮子はまがきの方へと引張られて行って、いつもの通りそこで鉢合せが始まるのだ。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
黄楊の真垣まがきの青むころ
異版 浅草灯籠 (新字旧仮名) / 正岡容(著)
田野には低く夕靄ゆうもやが匍って離れ離れの森を浮島のように漂わした。近くの村の籬落まがきはまばらな灯の点在だけになり、大梁と思われる地平線の一抹の黒みの中には砂金のような灯が混っている。
荘子 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
忘る蓬莱ほうらい仙境せんきやうも斯るにぎはひはよも非じと云ふべき景況ありさまなれば萬八樓よりそれたる一同は大門内おほもんうち山口巴やまぐちともゑと云引手茶屋へをどこめば是は皆々樣御そろひで能うこそおいであられしぞ先々二階へいらつしやいと家内の者共喋々てふ/\しき世事の中にも親切しんせつらしく其所そこ其所こゝよと妓樓まがき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
一ツ橋門外の二番御火除ひよけ地の隅に居据いすわっている雪だるまも、一方に曲木まがき家の御用屋敷を折り廻しているので、正月の十五日頃までは満足にその形骸けいがいを保っていたが
半七捕物帳:28 雪達磨 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)