“かきね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
垣根92.6%
2.2%
墻根2.2%
1.5%
0.7%
籬根0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
卯平うへい久振ひさしぶり故郷こきやうとしむかへた。彼等かれらいへ門松かどまつたゞみじかまつえだたけえだとをちひさなくひしばけて垣根かきね入口いりくちてたのみである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「親類の家は、すぐ目と鼻の間ですから、はしごをかけてかきねを越さしてくださればいいのです。」
封三娘 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
彼等はちやうど、あの意地わるの女主人に言附かつて、彼を揶揄やゆするために来たかとさへ思はれた。その女主人は、墻根かきねの向うからそれらの光景を見て居ながら、わざと気のつかぬふりをして居る。
夜は、瓦斯がすの光が家々から洩れて、村のかきね道を明るくした。
晩秋の頃 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
それらの農家は、円い形の厚い藁ぶき屋根と土のかきねと、ポプラの樹のかげに、伝統的なフランス農民の生活をつつんでいるようだった。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
ところどころに散らばって在る農家は、灰色の外壁に厚い麦藁葺き屋根をもっていて、家畜小屋や荷車のおかれている内庭には、低い灰色の土のかきねで四角くかこまれている。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
門の入口にあまかおりがすると思うたら、籬根かきねにすいかずらの花が何時の間にか咲いて居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)