“たかく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
20.0%
多角20.0%
長大20.0%
高丘20.0%
高価20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
容止みかほたかくさかしくて音辞みことばすぐあきらかなり。天命開別あめみことひらかすわけの天皇(天智天皇)の為にめぐまれたまふ。ひととなるに及びてわいわいしくて才学かど有り、もっと文筆ふみつくることこのむ。詩賦しふおこり、大津より始まれり……。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
生れついてのお多角たかくだから人情にうといのはとうから承知の上だが、そこをうまく泣き立てて同情を起させるのが、こっちの手際てぎわである。今度はにゃごにゃごとやって見た。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
今、われ汝の人とりをみるに、身体むくろ長大たかく容貌かほ端正きらきらし、力能くかなへぐ、猛きこと雷電いかづちの如く、向ふ所かたきなく、攻むる所必ず勝つ。即ち知る、形は則ち我が子にて、実は即ち神人かみなり。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
寒いの何のと申して、『伊賀の上野は高丘たかくで寒い』と昔から歌にもなっているくらいで、随分底冷えがします。そこへ持って来て皆天井の映るような粥腹でしょう。小便が出ざるを得ませんや。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「炭はなるほど高価たかくなったに違ないがうちで急にそれを節約するほどのことはなかろう」
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)