“鼎”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かなえ76.2%
かなへ17.1%
がなえ2.9%
てい2.9%
こうろ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただこの後の処分がどうであろうという心配が皆を悩まして居る内に一週間停船の命令は下った。再びかなえの沸くが如くに騒ぎ出した。
(新字新仮名) / 正岡子規(著)
かなへの湯のやうに沸き立つやかましい近郷近在の評判や取々の沙汰に父は面目ながつて暫らくは一室に幽閉してゐたらしいが其間も屡便りを送つて來た。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
ぐるりと三人、がなえに夫人を巻いた、金の目と、銀の目と、紅糸べにいとの目の六つを、あしき星のごとくキラキラといさごの上に輝かしたが
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
てい州の開元寺かいげんじには寓居の客が多かった。ある夏の日に、その客の五、六人が寺の門前に出ていると、ひとりの女が水を汲みに来た。
身の上のことをく者は、香をこうろいて再拝した。巫は傍から空間を見つめて代っていのった。その祝るくちびるが閉じたり開いたりしているが何をいっているか解らなかった。
促織 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)