“紅糸”のいろいろな読み方と例文
旧字:紅絲
読み方割合
べにいと80.0%
あかいと20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ぐるりと三人、がなえに夫人を巻いた、金の目と、銀の目と、紅糸べにいとの目の六つを、あしき星のごとくキラキラといさごの上に輝かしたが
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
辻町は、あの、盂蘭盆の切籠燈きりこに対する、寺の会釈を伝えて、お京がかれに戯れた紅糸べにいとを思って、ものに手繰られるように、提灯とともにふらりと立った。
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そうして手巾に(もよ)と紅糸あかいと端縫はしぬいをしたのが、苦痛にゆがめて噛緊かみしめる唇が映って透くようで、涙は雪が溶けるように、頸脚えりあしへまで落ちたと言います。
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)