“別莊”のいろいろな読み方と例文
新字:別荘
読み方割合
べつさう87.5%
べつそう12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夕涼ゆふすゞみにはあしあかかにで、ひかたこあらはる。撫子なでしこはまだはやし。山百合やまゆりめつ。月見草つきみさうつゆながらおほくは別莊べつさうかこはれたり。
松翠深く蒼浪遥けき逗子より (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
まつばかりにても見惚みとるゝやうなりとほゝめば、別莊べつさうにはあらず本宅ほんたくにておはすなりとこたふ、これはなしの糸口いとぐちとして、見惚みとたまふはまつばかりならず、うつくしき御主人ごしゆじんこうなりといふ
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
かさねて十日とうか半月はんつきさては廿日はつかにつらき卯月うづきすぎたり五月雨さみだれごろのしめりがちのき忍艸しのぶたぐひのきてはかねどいけのあやめのながきおもひにかきらされてそでにもみづかさのさりやすらん此處こゝ別莊べつそう人氣ひとげくなくりの八重やへ
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
つみつくりなれわれゆゑにひと二人ふたりまでおなおもひにくるしむともいざやしらがき若葉わかばつゆかぜにゆふぐれの散歩さんぽがてら梨本なしもとむすめ病氣びやうきにて別莊べつそう出養生でやうじやうとや見舞みまひてやらんとてしばおとづれしにお八重やへはじめて對面たひめんしたりはゞはんの千言百言ちこともゝことうさもつらさもむねみておんともはず義理ぎりとも
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)