“棒立”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぼうだ50.0%
ぼうだち50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私の眼は彼の室の中を一目ひとめ見るやいなや、あたかも硝子ガラスで作った義眼のように、動く能力を失いました。私は棒立ぼうだちにすくみました。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ハタと板塀いたべい突当つきあたつたやうに、棒立ぼうだちにつてたが、唐突だしぬけに、片手かたててのひらけて、ぬい、と渠等かれらまへ突出つきだした。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「はい、」と柳の下で、洗髪あらいがみのお品は、手足の真黒まっくろな配達夫が、突当つきあたるように目の前に踏留ふみとまって棒立ぼうだちになってわめいたのに、驚いた顔をした。
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と、いやがるのを無理に引張つてくと、魂でも吸ひつけられたやうにその前に棒立ぼうだちになつて