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棒立
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ぼうだ
ふりがな文庫
“
棒立
(
ぼうだ
)” の例文
私の眼は彼の室の中を
一目
(
ひとめ
)
見るや
否
(
いな
)
や、あたかも
硝子
(
ガラス
)
で作った義眼のように、動く能力を失いました。私は
棒立
(
ぼうだ
)
ちに
立
(
た
)
ち
竦
(
すく
)
みました。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ハタと
板塀
(
いたべい
)
に
突当
(
つきあた
)
つたやうに、
棒立
(
ぼうだ
)
ちに
成
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
たが、
唐突
(
だしぬけ
)
に、
片手
(
かたて
)
の
掌
(
てのひら
)
を
開
(
あ
)
けて、ぬい、と
渠等
(
かれら
)
の
前
(
まへ
)
へ
突出
(
つきだ
)
した。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
あおむいたまま、いつまでも
棒立
(
ぼうだ
)
ちになっている
竹童
(
ちくどう
)
の顔へ、上の
梢
(
こずえ
)
からバラバラと松の皮がこぼれ落ちてきたが、かれは、それをはらうことすらも忘れている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼がおどろいて
棒立
(
ぼうだ
)
ちになっているところへ隊長のマルモ・ケンやカンノ博士などがはいって来た。
三十年後の世界
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
フィアレンサイドが、びくっと
飛
(
と
)
びあがり、ホール
夫人
(
ふじん
)
は
棒立
(
ぼうだ
)
ちになった。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
▼ もっと見る
私はおどろきとおそれと喜びに
瞬間
(
しゅんかん
)
棒立
(
ぼうだ
)
ちになった。
動物物語 狼の王ロボ
(新字新仮名)
/
アーネスト・トンプソン・シートン
(著)
と
邪慳
(
じやけん
)
に、
胸先
(
むなさき
)
を
取
(
と
)
つて
片手
(
かたて
)
で
引立
(
ひつた
)
てざまに、
渠
(
かれ
)
は
棒立
(
ぼうだ
)
ちにぬつくり
立
(
た
)
つ。
可憐
(
あはれ
)
や
艶麗
(
あでやか
)
な
女
(
をんな
)
の
姿
(
すがた
)
は、
背筋
(
せすぢ
)
を
弓形
(
ゆみなり
)
、
裳
(
もすそ
)
を
宙
(
ちう
)
に、
縊
(
くび
)
られた
如
(
ごと
)
くぶらりと
成
(
な
)
る。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
博士
(
はくし
)
は声をのみ、ぶきみに動くカーテンをみつめて
棒立
(
ぼうだ
)
ちになっていた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
隆夫に似た青年は、ついに聖者の前に
棒立
(
ぼうだ
)
ちになった。
霊魂第十号の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
棒
常用漢字
小6
部首:⽊
12画
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
“棒”で始まる語句
棒
棒杭
棒縞
棒切
棒鼻
棒手振
棒片
棒鱈
棒頭
棒術