“環”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
55.7%
かん16.4%
めぐ12.3%
たまき8.2%
くわん3.7%
たま1.2%
めぐり0.8%
わが0.4%
リング0.4%
かへ0.4%
まわ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一廻くるりとにまはつて前足をついて、棒杭つて、お天気るのであらう、仰向いてた。れるといまにくよ。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
というのは、この犬は首に鉄のをハメられて、首が二重に麻の太縄で結えてある。それを外してやろうとしてもがいているのです。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
極楽水の麓をりし細流のほとりには今博文館の印刷工場聳え立ちたれば、その頃仰ぎ見し光円寺の公孫樹も既に望むべからず。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
二挺の鉄砲は、隆々と風を呼んで、見ている者の眼には、それがちょうど二箇のを空中に描いていたようだったということである。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三千代部屋で簟笥のをかたかた鳴らしてゐた。きな行李けてあつて、から奇麗長繻絆半分かかつてゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
とにかく変な恰好になった。嘘だと思うなら試しにやって見るがよろしい。陰士はめり安をぐるぐるきつけた。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
少し氣の勝つた者なら、成る程この血のの惡さうな醜男をといふ口實でからかつて見たくなることでせう。
彼は自分の辮子をねたことについて無意味に感じたらしく、侮蔑をしたくなって復讎のから、立ちどころに辮子を解きおろそうとしたが、それもまた遂にそのままにしておいた。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
船が深淵の縁へ近づいてきたとき、兄はつかまっていたその樽から手を放し、のほうへやってきて、恐怖のあまりに私の手をからひき放そうとしました。
木山が預けて行つた金を若竹へしに行かうと思つて、静枝が病気見舞ひにわざ/\持つて来てくれた、ふじやの菓子を抱へて、暫くぶりで外へ出て見た。
のらもの (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
青年は恋をい、人の世を想い、治子を想い、沙漠を想い、ウォーシスを想い、想いは想いをつらねてり、深きしみより深き悲しみへと沈み入りぬ。
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)