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環
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たまき
ふりがな文庫
“
環
(
たまき
)” の例文
二挺の鉄砲は、隆々と風を呼んで、見ている者の眼には、それがちょうど二箇の
環
(
たまき
)
を空中に描いていたようだったということである。
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
女流声楽家三浦
環
(
たまき
)
と今は故人の千葉
秀浦
(
しうほ
)
との関係は
一頻
(
ひとしき
)
り
喧
(
やかま
)
しい
取沙汰
(
とりさた
)
になつたので、世間には今だにそれを覚えてゐる人も
鮮
(
すくな
)
くあるまい。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
即ち面白い
縺
(
もつ
)
れ合った事を真先に書き出して置いて、乱れた
環
(
たまき
)
の糸口を探るように、其の原因に遡って書くと云うことが出来なかったのでした。
探偵物語の処女作
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
この三輪田先生が
環
(
たまき
)
女史の離婚を評して「二人の職業から来る趣味の差別などは夫婦としての情愛に
一毫
(
いちごう
)
も加うる所がないはずでなければならぬ」
離婚について
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
「百〇一」の歌を以て結ばれた「新春」の書店に移った「みみずのたはこと」が百〇一版から始まるも面白い因縁ではあるまいか。生命はまことに
環
(
たまき
)
の端なきものである。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
六つ七つばかりの美しき小娘二人その傍に遊び戲れ、花を摘みて
環
(
たまき
)
となす。されどそれより
一際
(
ひときは
)
美きは、此家の門口に立ち迎へたる女子なり。髮をば白き
枲布
(
あさぬの
)
もて束ねたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
悲、悲、悲の涙を呑んで、十二因縁の流轉の
環
(
たまき
)
を切り、幻、幻、幻のちまたに徘徊して、二十五
有
(
う
)
の
生死
(
しやうじ
)
のきづなをくりはて給ひしといふは、誰のことでござりまするか。ハイ。
山家ものがたり
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
これに反して
環
(
たまき
)
夫人の独唱のごときは、ただきわめて不愉快なる現実の暴露に過ぎない。
映画時代
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
夫死して妻のみ孤児を養ふに、第三女
真嘉那志
(
さかなし
)
十三歳、
忽
(
たちま
)
ち懐胎して十三月にして一男を
坐下
(
ざか
)
す。頭には
双角
(
そうかく
)
を生じ眼は
環
(
たまき
)
を
懸
(
か
)
くるが如く、手足は
鷹
(
たか
)
の足に似たり。
容貌
(
ようぼう
)
人の形に
非
(
あら
)
ず。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
さあその新潟から帰った当座は、坊やも——名は
環
(
たまき
)
といったよ——環も元気づいて、いそいそして、嬉しそうだし、私も
日本晴
(
にっぽんばれ
)
がしたような心持で、病気も何にもあったもんじゃあないわ。
化銀杏
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
この秀輔がのちに、三浦
環
(
たまき
)
のあとを追いかけ廻すようになってね。
平次放談
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
○七月、柴田
環
(
たまき
)
女史、帝国劇場に出勤して独唱。
明治演劇年表
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
頸
(
うなじ
)
巻く毛のぬくみ、
真白
(
ましろ
)
なるほだしの
環
(
たまき
)
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
花の
環
(
たまき
)
よ
懸
(
かゝ
)
れかし
花守
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
環
(
たまき
)
なす
外輪山
(
そとがきやま
)
は
艸千里
(旧字旧仮名)
/
三好達治
(著)
『ホホホホ。そうでしょうねえ。此の家に、
他
(
ほか
)
に御新造様などがいてたまるもんじゃないからね。どこに居るんです
環
(
たまき
)
さんは』
山浦清麿
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
文部視学官の丸山
環
(
たまき
)
氏は九人の
子福者
(
こふくしや
)
で、お湯に入る時には自分が
湯槽
(
ゆぶね
)
に
浸
(
つか
)
りながら、順ぐりに飛び込んで来る子供達を芋の子でも洗ふやうに
垢
(
あか
)
を
擦
(
こす
)
つてやる。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
陸軍軍医
正
(
せい
)
の藤井氏と東京音楽学校助教授の
環
(
たまき
)
女史との離婚が、新聞紙の上で趣味の相違から生じた離婚だとか、陸軍と芸術との衝突だとか
大袈裟
(
おおげさ
)
に報道せられ
離婚について
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
今度は三浦
環
(
たまき
)
のあとを猛烈に追っかけはじめた。
胡堂百話
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
行きつ
運
(
めぐ
)
りつこの
環
(
たまき
)
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
『なに、
真雄
(
さねお
)
の弟が見えたと。……むむ、大石村へ養子に行ったとか聞いていたが、あの
環
(
たまき
)
と申す次男であろう。いい所へ来た。ちょっと上げろ』
山浦清麿
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
藤井氏は陸軍軍医正、
環
(
たまき
)
女史は音楽学校助教授、二氏の職業はかように明白ですが、二氏が趣味の人であるかどうかと申す事が明白でない以上、この離婚が趣味の衝突に起因したとは
肯
(
うべなわ
)
れません。
離婚について
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
又かと、うるさく思わっしゃろが、弟の
環
(
たまき
)
のう、もう、養子先の家を出てしもうた事じゃに。……何とか、
怺
(
こら
)
えて、もいちど家へ入れて下さらぬか。
山浦清麿
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
われと燃え情火
環
(
たまき
)
に身を
捲
(
ま
)
きぬ心はいづら
行方
(
ゆくへ
)
知らずも
舞姫
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
環
常用漢字
中学
部首:⽟
17画
“環”を含む語句
循環
指環
環境
花環
環視
金環
鉄環
環礁
耳環
苧環
首環
佩環
環状星雲
環状
環麺麭
玉環
結婚指環
珮環
鼻環
渦環
...