“サ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:さ
語句割合
斥28.6%
塞8.9%
寤5.4%
放5.4%
然5.4%
翳3.6%
避3.6%
冴1.8%
冷1.8%
支1.8%
障1.8%
下1.8%
割1.8%
去1.8%
垂1.8%
徴1.8%
拆1.8%
挙1.8%
挿1.8%
揷1.8%
来1.8%
沍1.8%
満1.8%
裂1.8%
覚1.8%
辟1.8%
退1.8%
錆1.8%
開1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
処が、一代前の宇多帝から数へ出すと、平安朝最初の天子、桓武天皇を斥(サ)したことになる。年数は百年以上、といふ事が出来る。
万葉集のなり立ち (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
爾に其大神の御(ミ)髪を取りて、其室屋の椽(タルキ)毎に結(ユ)い著けて、五百引石(イオビキイワ)を其室屋の戸に取塞(サ)えて、其妻須勢理毘売を負いて、其大神の生大刀(イクタチ)、生弓矢(イクユミヤ)また其天詔琴(アメノノリゴト)を取り持たして、逃げ出でます時に
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)
絶望のまゝ、幾晩も仰ぎ寢たきりで、目は晝よりも寤(サ)めて居た。其間に起る夜の間の現象には、一切心が留らなかつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
とほ/″\し 峡の奥処(オクガ)に晴るゝ山 見放(サ)けつゝ入る道の、ひそけさ
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
然(サ)て世を経るほどに、歌は文盲なる者の手に落ち入りて、いよ/\狭く、心浅きものになりて、詩の人情・世態・雅俗にわたりて言ひ通るに、けおされむとさへするに到れり。
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
あふりはおらんさんの事で、さすかさも、翳(サ)し蔽ふ笠の事だと言ふ説がある。笠が最後に王城の庭に樹ち、王始め群臣の集つて見て居る前で、おらんさんが、三十余り立つて踊る。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
此大国主ノ神の兄弟八十神(ヤソカミ)ましき然れども、皆国は大国主ノ神に避(サ)りまつりき。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)
望(モチ)の夜の月が冴(サ)えて居た。若人たちは、今日、郎女の織りあげた一反(ヒトムラ)の上帛(ハタ)を、夜の更けるのも忘れて、見讃(ミハヤ)して居た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其が又、此冴(サ)えざえとした月夜を、ほつとりと、暖かく感じさせて居る。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
葉牡丹の火(ホ)むら冷(サ)めたる二月かな
松本たかし句集 (新字旧仮名) / 松本たかし(著)
蚊遣火や夕焼冷(サ)むる淡路島
松本たかし句集 (新字旧仮名) / 松本たかし(著)
次の「一重の蝉の翼も支(サ)へず」は、微細な感動を表した点に、彼の観照力の深さを見る。
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
幽顕(カクリウツシ(?)) 一重の蝉の翼(ハネ)も支(サ)へず。人の臭(ニホヒ)もたぬ吾まなこには
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
B○……海路に出でゝ、惶八神の渡りは、吹く風ものどには吹かず、立つ浪もおほには立たず、頻(シキ)波の立ち障(サ)ふ道を……(同巻十三)
d 早敷哉 誰(タ)が障(サ)ふれかも、たまぼこの 道見忘れて、君が来まさぬ(はしきかもとも訓むべきかも知れぬ。)
其柱の下に立てかけられた竹の枝につけた繖(キヌカサ)や男女の形代は、雛祭りが東風輸入であつたことの俤を遺して居ると同時に、此笹が笠間神(カサマノカミ)の依代である事を示すもので、枝に下(サ)げられた繖は
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
二(フタツ)ノ眼(マナコ)ハ朱(シュ)ヲ解(トイ)テ。鏡ノ面(オモテ)ニ洒(ソソ)ゲルガゴトク。上下(ウエシタ)歯クイ違(チゴウ)テ。口脇(クチワキ)耳ノ根マデ広ク割(サ)ケ。眉(マユ)ハ漆(ウルシ)ニテ百入塗(モモシオヌリ)タルゴトクニシテ。額ヲ隠シ。振分髪(フリワケガミ)ノ中ヨリ。五寸計(ゴスンバカリ)ナル犢(コウシ)ノ角。
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
常(ツネ)ニ帆影(ハンエイ)ニ随(シタガヒ)テ去(サ)リ 遠ク長天ノ勢ヒニ接ス
武者窓日記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
径(サシワタシ)一丈あまりの車の輪の様な輞(オホワ)に、数多の竹の輻(ヤ)の放射したものに、天幕を一重或は二重にとりつけ、其陰に祇園巴(ギヲントモヱ)の紋のついた守り袋を垂(サ)げ、更に其下に三尺ほどづゝ間を隔てゝ
盆踊りと祭屋台と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「天ゆく月を綱にさし」も、月の蓋の外に、巫女の月ごもりなるものを、此新室の葛根もてする如く徴(サ)して、おのが者として、かづき臥し給ふといふので、床入り際の歌である。
爾(カレ)、天ノ宇受売ノ命海鼠に謂ひけるは「この口や、答へせぬ口」と言ひて、ひもがたなもちて、其口を拆(サ)きゝ。故(カレ)今に海鼠の口拆けたり。
なにしろ千鈞の鼎をもろに挙(サ)さうと言ふ力だからたまらない。(三国志、宝井馬琴)
方言 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
梅花ヲ折(ヲリ)テ首(カシラ)ニ挿(サ)シ
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こんな話を残して行つた里の娘たちも、苗代田の畔に、めい/\のかざしの躑躅花を揷(サ)して帰つた。其は昼のこと、田舎は田舎らしい閨(ネヤ)の中に、今は寝ついたであらう。夜はひた更けに、更けて行く。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
畝傍山 昼は雲と居(ヰ)、夕来(サ)れば、風吹かむとぞ 木の葉さやげる
叙景詩の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
死ノヤウニ跨ガル コノ大街道ノ屋根ニ沍(サ)エテ
逸見猶吉詩集 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)
謝名城(ジナグスク)(大宜味(オホギミ)村)の海神祭(ウンジヤミ)のおもろには「ねらやじゆ〔潮〕満(サ)すい、みなと〔湊〕じゆ満(ミチ)ゆい……」とあつて、沖あひの事を斥(さ)すらしい。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
お師匠(ししょう)さまがつらつら亀卜(きぼく)の卦面(かめん)を案じまするに、すなわち、——富岳(フガク)ニ鳳雛(ホウスウ)生(ウ)マレ、五湖(コ)ニ狂風(キョウフウ)生(ショウ)ジ、喬木(キョウボク)十悪(アク)ノ罪(ツミ)ヲ抱(イダ)イテ雷(ライ)ニ裂(サ)カル——とござりましたそうです
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
覚(サ)メ来レバ一元(イチゲン)ニ帰(キ)ス
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……天つ宮事(ミヤゴト)もちて、大中臣、天つ金木(カナギ)を本うちきり、末うち断ちて、千座(チクラ)の置座(オキクラ)におき充(タラ)はして、天つ菅曾(スガソ)を本刈り断ち、末刈り切りて、八針にとり辟(サ)きて、天津祝詞の太祝詞事を宣れ。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
次は床退(サ)りをした女、即、或年齢に達すると、女は夫を去つて、処女生活に入る信仰があつたが、さういふ様な女(三)。此床退りの女は、其以後の生活は、神に仕へるのである。
大嘗祭の本義 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
大刀までこんなに、錆(サ)びついてしまつた……。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
私は語尾を多くの場合単音節に見たいので、「ほ・さぐ」と言ふ様な形は考へにくいのだが、此方面で考へて見ると、「ほ開(サ)く」とでも語源が説かれさうである。