“洒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゃ30.8%
そそ19.2%
さら15.4%
すゝ7.7%
しや7.7%
しゃあ3.8%
すす3.8%
そゝ3.8%
3.8%
ソソ3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「やあ、それはわが輩から盗み取った名馬烏騅うすい太々ふてぶてしい盗賊めが。よくもしゃしゃアと出て来おッたな。覚悟しろ、人民の敵」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
松の朽葉くちばは掃かれ、柳の根がたには、水がそそいであった。これを見るも、彼が途上の楽しみの一つらしかった。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それで住民は何を食物くいものにしているかというと、栃の実を食べている。栃の実を取って一種の製法で水にさらして灰汁あくを抜き餅に作って食用にしている。
其の内でも私はお萩原様の家来同様に畑をうなったり庭を掃いたり、使い早間はやまもして、かゝあすゝぎ洗濯をしておるから、店賃たなちんもとらずにたまには小遣こづかいを貰ったり
市井のそこに住む人等ひとたちあふらと汗とが浸潤しんじゆんしてか、地は、陰濕じめ/″\してどす黒い………其のどす黒い地べたに、ぽツつり/\、白くしやれた貝殼かひがらが恰で研出とぎだされたやうになツてゐる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
五日延期してはどうかと、断水坊平生のしゃあツクにも似ず真面目くさって忠告を始めたが、吾輩はナアニというので、その夜はグッスリと寝込み、翌朝目醒めざめたのは七時前後、風は止んだが
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
彼女はコートの片袖かたそでをするすると脱ぎながら「そうお客扱いにしちゃいやよ」と云った。自分は茶器をすすがせるために電鈴ベルを押した手を放して、彼女の顔を見た。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
天然てんねん阴阳いんやう気運きうんしよくする所ならんか。くだんごとく雪中に糸となし、雪中にり、雪水にそゝぎ、雪上にさらす。雪ありてちゞみあり、されば越後縮は雪と人と気力きりよく相半あひなかばして名産めいさんの名あり。
「水竹居」はその父竹渓が文政八年歳晩「掃塵」の作中に「先生閑居号水竹。不洒不掃守老屋。」〔先生閑居シテ水竹ト号シ/カズカズシテ老屋ヲ守ル〕というより考えてそのままこれを
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
フタツマナコシュトイテ。鏡ノオモテソソゲルガゴトク。上下ウエシタ歯クイチゴウテ。口脇クチワキ耳ノ根マデ広クケ。マユウルシニテ百入塗モモシオヌリタルゴトクニシテ。額ヲ隠シ。振分髪フリワケガミノ中ヨリ。五寸計ゴスンバカリナルコウシノ角。
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)