“電鈴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ベル68.6%
でんれい17.1%
でんりん2.9%
べる2.9%
よびりん2.9%
りん2.9%
ソンネット2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「時間厳守は英国紳士の美徳と申します。閣下は海軍ですから、英国流でしょう。僕は九時が鳴る時、玄関の電鈴ベルを押します」
求婚三銃士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
彼の電鈴でんれいを鳴して、火のそばに寄来るとひとしく、唯継はその手を取りて小脇こわきはさみつ。宮はよろこべる気色も無くて、彼の為すに任するのみ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
これをかけておくと、無電技士が受話器を耳に番をしていなくても、遭難の船から救いをもとめるとすぐ器械がはたらいて、電鈴でんりんが鳴りだす仕掛しかけになっているものだ。
幽霊船の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
方々ほうぼうの室から、呼鈴べるの電線がつづいているので、その室で呼ぶと、此処ここ電鈴べるが鳴って、その室の番号のついてる札が、パタリと引繰返ひっくりかえるという風になっているのだが、何しろ
死体室 (新字新仮名) / 岩村透(著)
その器械と、書架の有ると、国手せんせい両室を占領しておらるる様子じゃねえ——かたわらには寝台ねだいも有ったですよ。柱の電鈴よびりんさるると、小使どんが紅茶を持って来るのじゃった……
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
廊下には、開けられた無数の部屋の中から、けたたましい電鈴りんの音。
(新字新仮名) / 池谷信三郎(著)
やや遠くで錚々ちりちりと鳴る発車の電鈴ソンネット、車掌の呼び子、機関車がどしんと重く客車の緩衝機に突きあたったかと思うと、列車はなめらかに昇降場ケエをすべり出し、貨物倉庫や車輛のそばをすり抜け