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洒
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さら
ふりがな文庫
“
洒
(
さら
)” の例文
それで住民は何を
食物
(
くいもの
)
にしているかというと、栃の実を食べている。栃の実を取って一種の製法で水に
洒
(
さら
)
して
灰汁
(
あく
)
を抜き餅に作って食用にしている。
幕末維新懐古談:73 栃の木で老猿を彫ったはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
へどろの
赭土
(
あかつち
)
を
洒
(
さら
)
して、洒し尽して何の濁りも立てずに、浅く走つて行く水は、時々ものに
堰
(
せ
)
かれて、ぎらりぎらりと
柄
(
がら
)
になく
閃
(
ひらめ
)
いたり、さうかと思ふと
縮緬
(
ちりめん
)
の
皺
(
しわ
)
のやうに繊細に
田園の憂欝:或は病める薔薇
(新字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
よく
洒
(
さら
)
された麻布が擦り合うような音の底に生絹を
揉
(
も
)
み合わすような音もかすかに聞えます。それを何の雑作もなく踏み
躙
(
にじ
)
り踏み躙りして行くことは、とても贅沢で勿体ない気がいたします。
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
私は一案を
工風
(
くふう
)
し、
抑
(
そ
)
も虱を殺すに熱湯を用うるは
洗濯婆
(
せんたくばばあ
)
の旧筆法で面白くない、
乃公
(
おれ
)
が一発で殺して見せようと云て、厳冬の
霜夜
(
しもよ
)
に
襦袢
(
じゅばん
)
を
物干
(
ものほし
)
に
洒
(
さら
)
して虱の親も玉子も一時に枯らしたことがある。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
洒
漢検1級
部首:⽔
9画
“洒”を含む語句
瀟洒
洒落
洒々
洒然
洒落気
駄洒落
洒落者
洒落本
洒脱
清洒
洒々落々
出洒張
洒蛙洒蛙
洒蛙々々
潚洒
洒麗
洒亜
小瀟洒
洒唖洒唖
淡洒
...