“洒々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゃあしゃあ34.5%
しやあ/\24.1%
しゃしゃ20.7%
しやあしやあ10.3%
しあ/\3.4%
さらさら3.4%
しや/\3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「どうも今夜あたり、闇討があるって話ですね。やっぱり主人の死に際は、見ておきたいからね」と洒々しゃあしゃあと答えたまま平気な顔をしていたという。
「ちよつと散歩に行つて来ると云つて出たので御飯も食べないで待つてゐれば、洒々しやあ/\と斯んなところに来てゐるなんて……」
競馬の日 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
虫籠、絵団扇えうちわ蚊帳かや青簾あおすだれ風鈴ふうりん葭簀よしず、燈籠、盆景ぼんけいのような洒々しゃしゃたる器物や装飾品が何処の国に見られよう。
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
私の隣組には幼児や老人達がたくさんゐるが、物資の不足といふ一点をのぞけば爆撃に対しては不感症の如く洒々しやあしやあとしてゐる。
予告殺人事件 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
然し洒々しあ/\と云つても何も惡氣のある洒々しあ/\ではないのだよ。だからあの亭主のやうにうまく對手を丸めて歸すとか何とかいふ手段をも一つも執ることが出來ないのだね。
一家 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
「蝶ちゃんのおっかさんも、老いたね。もうもとの、人を操縦する技倆に自信をもって誰でも呑んでかゝったあの洒々さらさらした落付きはなくなったね」
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
奧座敷へ氣を兼ねるらしいさまをしつゝ、洒々しや/\として言つた。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)