“さらさら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
更々60.0%
洒々20.0%
珊々20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御顕示はわかったが、夏場になれば、茅葭かやよしのような強い草でさえ立枯れする。天水は三日ごとに四半刻ほどくださるだけ。山焼けはする。灰は降る。岩山ばかりで、土気つちけというものは更々さらさらない。
藤九郎の島 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「蝶ちゃんのおっかさんも、老いたね。もうもとの、人を操縦する技倆に自信をもって誰でも呑んでかゝったあの洒々さらさらした落付きはなくなったね」
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
彼は外套オバコオト衣兜かくしより一袋のボンボンを取出とりいだして火燵こたつの上に置けば、余力はずみに袋の口はゆるみて、紅白の玉は珊々さらさら乱出みだれいでぬ。こは宮の最も好める菓子なり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)