更々さらさら)” の例文
おや、飛んでもない、決して決して! 私は別段そういう風なことを、つまり、あなたのことをとやかくと批評がましく申す筋合すじあいは更々さらさらないのです。
御顕示はわかったが、夏場になれば、茅葭かやよしのような強い草でさえ立枯れする。天水は三日ごとに四半刻ほどくださるだけ。山焼けはする。灰は降る。岩山ばかりで、土気つちけというものは更々さらさらない。
藤九郎の島 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
こういえばとて私は女子の不貞不倫を肯定するのでは更々さらさらない。
鏡心灯語 抄 (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)